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2009/7/19
ap bank fes'09速報 Bank Bandによるライブレポート 7/18(土)
今年もいよいよap bank fes'09が始まりました!

今日から3日間、本番終了直後の小林武史と、Bank Bandのメンバー、小倉博和さん、亀田誠治さん、四家卯大さん、山本拓夫さんが当日のライブについて語り合った、ap bank fes'09速報 緊急座談会をお送りします。


まずは1日目のライブレポートです。


夜半に降り止んだ雨により、しっとりと濡れた地面の柔らかさが足に伝わる気持ちのよいスタート。ときおり小雨もパラつきましたが、過ごしやすい陽気が続きました。ライブエリアでは、期待感を募らせたオーディエンスと、出演アーティスト陣のパワフルなパフォーマンスとが一体となった、最高のステージを展開。飲食店やワークショップも賑わいをみせ、ap bank fesの幕開けを実感する、活気に満ちた一日となりました。


※Bank BandとGAKU-MCさんのお話は、7/20(月)のライブレポートをご覧下さい



◆中村 中さん


小林 トップバッターの中村 中さん、どうでしたか?


小倉 丁寧ですよね。


小林 演劇のようでもある。話もうまいしね。


亀田 話も今年は特に丁寧に、ひとつひとつ大事にしてましたね。すごい良かったな。小林さんが「演劇っぽい」っておっしゃいましたけど、『台風警報』の首の振りとか、シアトリカルな感じでしたよね。


小倉 歌舞伎の「毛振り」のようでもあり。


山本 これが、思いのほか厄落としっぽいというかね。


四家 中村さんは「友達の詩」の頃から知っていたから、ここ1、2年でいろいろとあったのかな、って。それが全部血や肉となっているのがすごくわかって。


小倉 最初にap bank fesに出たときは、本当に震えてた、って言っていたからね。



◆My Little Lover


小林 初「出島」はどうなることかと思ったりもしたけど、良かったと思いました。


小倉 順番もよかったし、akkoちゃんも良かったよね。


四家 技術的にも、出島と本島があんだけ離れてて、シンクロするのがすごいなと思って。


小林 僕らBank Bandのひとつの形だよね。2曲目の『Hello, Again』のときに、僕らの目の前までお客さんがいたけど、ステージのセンターにいるバンドが入ってきた時にウワーッて感じだったもんね。それは音楽的に刺さってほしいところで、目の前には僕とakkoさんと小倉くんしかいないんだけど。それでもガーンと来た。やっぱり近いんだよね。


亀田 次の『音のない世界』で、また戻ってくる感じもいいの。


四家 出島のときの、真ん中のカメラから袖を抜く映像がすごく綺麗なんだって。後ろに緑がバァーっと映って。


山本 ap bank fesらしい映像だよね。



◆福原美穂さん


小林 そして福原さん。パワー全開でしたね。


小倉 なんだか懐かしい感じもする。全然違うのに、どこか70年代みたいな。


四家 レコーディングに行って握手したときに、ギュッて力が強くて、「すげえパワフルな人だな」と思ったんですよ。今日の本番も、そのまんまの感じでした。


小倉 『CHANGE』のソロのとき、前へ出たら、イヤフォンを有線で繋いでいたから、出過ぎちゃって、スポンって抜けちゃって。なんにも聞こえない、音のない世界になっちゃった。それで慌てつつも、「でも大丈夫です」と思って、前を見たら、福原さんがそこにいたんだよね。


四家 あれって音のない世界でやってたんですか?


小倉 そう。あとで聴いてみないと、どうなっているかわからない。


小林 実際にやってみて思うんだけど、『優しい赤』のとき、福原さんが結構、緊張していたでしょ。声量があるから、あまりわからない人だけど、実は緊張してたんだな、という感じがした。


亀田 福原さんは、フレッシュというかニューカマーな感じが良かったな。話とかはコンパクトになっちゃうんだけど、「そのぶん歌で勝負しますよ」という感じなのが。


山本 初めて来たという感じがね。



◆大塚 愛さん


小林 そうなんですよ。大塚 愛さんの『バイバイ』とかもね。大塚さんはスピード感があるというか、『ネコに風船』とかの曲でも、ちょっと通常のカチカチと動くというよりはトリッキー。いい意味で、勝手なんですよ。


山本 フックみたいな、バネがあるんだよね。


小林 Bank Bandの得意な曲調のひとつに重いロックバラードがあると思うんだけど、感覚的にはヴェートーヴェンの重いシンフォニー、大塚さんの場合は突然時代が変わって、クラシックでいうとなんだろう......。


小倉 モーツァルト?


小林 モーツァルトの数学的な世界というより、イタリア歌劇みたいな感じで、面白いんですよ。そこに物の見事にBank Bandの演奏がはまって。本人も言っていたけど、大塚 愛さんにとっては今日は最高でしたよ。


亀田 本当に最高だったね、やってて手応えもあったね。小林さんたちが出島に行ってるあいだ、僕らはステージで観てたんですけど。みんなの演奏している姿が見えないときにも、音だけで手応えがあった。すごい鳥肌が立つ感じでした。


四家 5年間やってきたところで出島があるから、離れてても一体感ができてるっていうのもあるでしょうね。



◆ポルノグラフィティ


小林 さすがなのは、とにかく彼らが持っている駒の中で、最大限の何かをやるんだね。


小倉 上手ですよね、勇気もあるし。


小林 3回目だけど毎回、「なるほどなぁ」と思わせてくれる。


亀田 本当にアゲ上手だな。


小倉 上手に持ってったよね。


小林 『ハネウマライダー』のイントロって、非常に今時の、ブリティッシュ系のいい感じなんですね。僕らの大体好きな類いのイントロです。でも、あのテンポはお客さんもわかってる人たちだね。バーンとメーターがふれるよね。それで、サビはキュンとしながら言葉数の多いメロディーじゃない。『コノユビトマレ』感があって、いいよね。



◆甲斐よしひろさん


小倉 持ってったよね。最高だった。


小林 甲斐さんもそう言ってくれてたけど、ベストアクトだったよね。


四家 櫻井さんの甲斐さんに対するリスペクトがあって。櫻井さんが本当に楽しいことをやっている姿を見て、涙が出そうになっちゃった。人が本当に好きで楽しいことをやっている姿って、すごい元気づけるんだなって思った。


小倉 「コピーしてた」って、告白してたよね。


小林 だって本当なんだもん。最初に櫻井がハンドマイクで動き出した頃に、「動けるじゃない」と言ったんだよね。そうしたら「実は甲斐さんのことずっと見てたんです」と言ってて。ビデオを観たら、本当に同じだったよ。で、甲斐さんはミック・ジャガーの影響を受けてるんだよね。結果、櫻井はたまたまミック・ジャガーにも似てたという。


でもいずれにしても、『漂泊者(アウトロー)』と『翼あるもの』というマイナーの昭和までは古くないけど、ちょっと新宿とかね。甲斐さんだったら博多なのかもしれないけど、そういう裏歓楽街みたいな感じがよかった。


山本 逆に言うと、同調させていただいたな、と思います。


小林 だから面白かったよね。それこそ、松田優作さんとかが出てきそうな世界を、体感させてもらいました。


小倉 そういうものを経て、「ロックというジャンル」になっているというね。甲斐さんとかがやって、引っ張ってきたんだな、という感じはしますよね。


小林 ストーンズみたいなああいうロックと、日本のフォークの何かと融合していったね。


小倉 『バス通り』という曲もそうだけど。清志郎さんもそうだね。


四家 『HERO(ヒーローになる時、それは今)』を練習するときも、みんなで「HERO〜♪」って唄いながら、スナック状態でね。みんな知ってるから。


小林 その前の『破れたハートを売り物に』が正直に言って、原曲はパーカッシヴなアフリカンビートのところにいきすぎてるというか、ちょっとその時代が立ちすぎてるかなと思ったんだけど。


山本 ちょうどいい感じというかね。


亀田 でもあれは、小林さんがすばらしかったです。何曲かの候補のときも、小林さんは「絶対『破れたハート〜』がいい」と言ってましたもんね。最後まで貫いていたので。


四家 櫻井さんとのコーラスの部分が圧巻でしたね。


小林 歌詞的には、1、2曲目の感じだよね。「愛に飢えながらひとりさまよっている」というような歌を歌って様になる人って、最近はいないかもしれない。ちょっとハードボイルドな。格好良かったね。その3曲を引っさげての『HERO〜』だったので。もう説得力がありましたよ。



◆トータス松本さん


小林 またこれはものすごい意味で、現在進行形なトータス君だったね。ある種ドキュメントの中にいた。


亀田 なぜか、髪を切ってね。


小倉 頭を丸めて来たもんね。


小林 もう渦中の人だから。


小倉 ステージに出て、ものすごい気持ちよかったんだろうね。


小林 本人に、いつか話を単独で聞いてみたい気もするけれど。いろんなことがあるけど、ここは理屈抜きの音楽の場だ、というのはあったのではないでしょうか。


小倉 しばらく「気持ちいい」と言い続けていたもんね。


小林 僕たちが、本当に気持ちよがってやってるからね。


亀田 そうやって、歌い手さんがやってきて、歌って演奏して、ステージに立って。それだけでまず、「気持ちがよかった」と言われるのって、最高ですよね。


山本 だって、一曲歌って、ですよ。


亀田 結構、名物フェスみたいなのもいっぱいあるし、野外でやっているものもいっぱいあるはずだけどその中でもap bank fesは、アメニティとかそういうことではなくて、すべてに小林さんの目が行き届いているんです。ステージで音を鳴らすっていうだけで、単純に気持ちがいいっていうところに振り切れるというか、そういうところがあるかもね。うれしいですね、そういうところ。ミュージシャン冥利に尽きる。


小林 Bank Bandはすごいバンドですからね。誰かがガチガチと決めていくようなのでも、こうはならないだろうね。


小倉 結構、組み立てが理想郷な感じがするよ。だって、縛んないでしょ、誰も。あんまりないですよ、好きなこと勝手にやってるし。なのに、なぜかバランスがいいっていう。


小林 音のスペースは、あるんだね。このバンドは。こんなに人がいて、いろいろやってるのに、よくお互いを聴いている。だから、ちょっと団子みたいになったら、すぐにすっとやり方を変えたりもするし。


山本 トータス君がひとりから始めているのが、2度くらいあったじゃない。それが素敵だったね。


四家 『サムライソウル』の「サムライソウル〜♪」のところなんて。僕は休みだったから、ボーッと見ていたんですけど(笑)。あの収束感というのはすごいなって。あれは圧巻でした。


小倉 やっぱり、武田の騎馬軍団が(笑)。


亀田 『ミュージック』の最後の方の櫻井君のフェイクとかね。あれは入ってた。


小倉 トータス君の思い入れが、ここで解放されたようなね。それを受けて櫻井君がもうシャウトしてて。


小林 そして『涙をとどけて』という、トータス君のソロの名曲だと思うけれど。スッと力が抜けてね。僕たちの演奏も、こういう力が抜けてる曲で頑張らないじゃん。こういう曲は頑張れない曲だから、頑張らないんだよ。それは恐ろしい話です。


小倉 さっきまで騎馬隊だったのに。


小林 そして『明星』ね。楽しいだけだった、これは。なんか、凄かったよ。
トータス君の「なにもかも間違いじゃない、無駄じゃない」って言ってるのが、なんかゲストの最後に歌われるというのはね。


小倉 ほんとうにドキュメントだったね。



ap bank fes'09速報、2日目以降のレポートも、お楽しみに!

Bank Bandによるライブレポ
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