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2011.08.26
地方へ行こう隊!のカワモトです。
東北のワインといえば高畠ワイナリーを
ご存じの方もいらっしゃると思います。
ap bank fes'11のkurkku kitchenでも
こちらのスパークリングワインが大人気でした。
こちらが高畠ワインさんです。
素敵な建物の中には工場と売店があって
一般の見学も積極的に受け入れています。
お話しを伺いました取締役製造部長の川邉さん
アメリカのワインの銘醸地、ナパバレーにて
日本人初の醸造責任者として15年のキャリアをもつ
ワインのスペシャリストです。
じつはここ山形県南部の高畠町は
ナパバレーの緯度とほぼ同じベルトに入るそうです。
葡萄の収穫時である秋口の昼夜の温度差が大きく
ミネラル分豊富な土壌に恵まれ
良質なブドウ栽培に非常に有利な土地なんです。
世界品質のワインが出来るポテンシャルは
充分あるのだと伺いました!スゴイ!!
工場の様子や醸造タンクを回りながら
ワインの行程を教えて頂きました。
こちらの高畠町は明治時代から生食用の
ブドウ栽培を行っています。
特にデラウェアの産地として有名です。
高畠ワインの契約農家は約50件
生食用ブドウ栽培をしていた経験を生かすために
ワイン用のブドウ栽培ではめずらしい平棚式と
良質な土壌を守るために減農薬での栽培を心がけています。
生産者は平均65才と高齢化が進み
後継者がいない方もいるそうです。
お話しを伺った川邉さんから
生産者のみならず、製造者も含めた
「人づくり」がこれからの使命だと伺いました。
世界に通用する日本ワインに乞うご期待!
2011.08.24
「種をタイミングよく地面に落とせば、
自然が守って育ててくれる。
私が育てるんじゃないんです。
自然を守ることで、実りを恵みとしていただく。
それをお客さんに届けることで
代価としてお金をいただいているのだと思います」
もともとは原木シイタケを作っていた尾田川さんが
無農薬の雑穀を作ろうと思ったのは、
娘さんのアトピーを治したいという気持ちから。
農薬を使わずに安全な作物を作りたいと思ったとき、
縄文時代からこの地で育ってきた雑穀の価値を
再発見しました。
「岩手県のなかでも、海沿いの20キロくらいの土地には
山背(やませ)と呼ばれる冷たい風が吹いて、
もともとは稲作ができなかった。
でも山背のおかげで、虫の成長も遅く、
自然と調和した無農薬の雑穀作りができるんです。
雑穀ならではの価値と魅力を、雑穀文化として伝えたい」
尾田川さんに案内していただいた畑は、
尾田川農園としても古いおつきあいの契約農家、
馬場さんのもの。
雑草がほとんどない、とても綺麗な畦ですが、
なんと農薬は使っていないとのこと!
「この畑の美しさは、馬場さんが何十年も手をかけてきた、
その成果です。
無農薬でもここまでの畑にすることができる。
もちろん、並大抵の努力ではありません」
尾田川さんの今の願いは、
二戸地域全体を「雑穀ブランド」の土地として育てていくこと。
道の両側に雑穀を植えた「雑穀ロード」、
そこでは雑穀についての情報も得ることができ、
雑穀を使ったレストランもある。
畑をのぞいて、どんなふうに農作業しているのかを
見ることもできる。
その土地の歴史、魅力を生かした農業が増えれば、
旅行での楽しみも違ったものになりそうです。
2011.08.18
みなさん、mother kurkkuの期間限定メニュー、
「カマンベールチーズの雑穀リゾット」は召し上がりましたか?
押し麦と白干しひえの食感が楽しい一品は、
冷たいワインに合うと大好評でした。
今回は特別メニューに自然栽培の雑穀を提供していただいた、
岩手県・尾田川農園さんを訪問します。
全国的に猛暑だった8月のある日、
岩手県北部の軽米町も「珍しい」と言われるほどの暑さ。
それでも、日陰に入るとさわやかな山の空気が感じられます。
尾田川農園さんに向かう途中から、
あざやかな穂の色が見られるように。
地域全体で雑穀を育てているのがわかります。
岩手県は雑穀の国内生産量日本一。
雑穀はお米のように精製しないので、
守秘の中に含まれる植物繊維やビタミン、ミネラル、
カルシウムなどの栄養価をそのまま取り入れることができる、
嬉しい食材なのです。
見たことがない紅い穂こそ、
二戸地域の特産品、アマランサスです。
アマランサスは中南米原産の穀物。
古代インカの主食だったといわれ、
カルシウムをはじめとするミネラル、
とくに鉄分が多く含まれるほか、
植物繊維、タンパク質も豊富な注目の雑穀です。
尾田川農園さんは、最初にアマランサスの種をまき育てたという、
日本にアマランサスを根づかせたパイオニア。
「安全な食べ物を届けたい」という思いから、
無農薬・有機栽培での雑穀づくりを始めたのが、
こちらの尾田川勝雄さんです。
今や二戸地区全体にまで大きく広がった
無農薬契約栽培での雑穀作りは、
どのように始まったのでしょうか?
次回は、土地の利を生かした、
無農薬の雑穀栽培についてお話をうかがいます。