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kurkku kitchenスタッフの日常を少しずつ皆様にお届けいたします。

四恩醸造に行ってまいりました!

2011.05.21

『あなたのテーブルワインはきっとここにある』
と何の脈絡もなくメールの最後に書かれていた言葉を見て
「絶対面白い人だ!」と思いました。

四恩醸造の小林剛士さん。
以前から数回程度ですが飲むたびに魅かれていった造り手さんでした。
どのワインもとてもナチュラルなお味、といっても分かりづらいのですが。
私はあまりお酒が強いDNAではないと思っています。
アルコールを摂取する時に喉に何かが引っかかるような感覚がずっと気になっていました。
ひとつはその引っかかりが全くと言っていいほどないのです。
それから果実味、酸味、渋味など味を構成するもの、それぞれが強い。
それが私の中のナチュラルなお味。
自然派のワインはそういったワインが多いです。頭痛もありません。
自然派と謳っていて頭痛があったりするものは自然派の度合いが低いものです。

ここは塩山駅からほど近い山梨県山梨市牧丘町ののどかな住宅街。
ここでワインを造っていらっしゃいます。

jutaku.jpg

まず小林さんが言っていたのは、なるべく仕事を減らしていきたいという事。
これはさぼるという事ではなく、酵母が仕事をしているので
できるだけ邪魔をしないという事だそうです。

【09 クレマチス 橙】

kurematisu.jpg

*セパージュは「甲州」
ご覧の通り2種類の橙があります。

ura.jpg

これはふつうにできあがったもの『微発泡』(右)と
*デゴルジュマンを失敗したもの『にごり』(左)です。
このワインは微発泡ですが樽で発酵させ、最後の1%の糖分を残し瓶詰めをして
気温の低い時にデゴルジュマンをし、暖かくなる5月を待って外に出し
自然な気温の上昇により再発酵を促すという何とも自然な造り。

こちらは 夏の日

natsunohi.jpg

全てのワインがこういったアートラベルになっています。
それは「ワインを先入観で飲む」という事をなくすためだと小林さんは言います。
小林さんが目指すのは日本のテーブルワイン。

日本のワイン事情は流行から浸透に変わり、もうずいぶん経ちました。
それでもワインのラベルがフランス語で書かれているものが多いため
構えてしまうがそのまま or 知っている単語を探してなんとか情報収集 or
 全く目に入らなかった事にする
などなど人によって様々だと思いますがこのアートラベルには全く情報がなく
裏ラベルにはやはり葡萄品種さえ書いてありません。
この絵も地元のプロではない方に書いてもらったものです。
食卓に花があったら、とても豊かな気持ちになりますよね。
そんなふうにテーブルに花を添える役割も兼ねて。

そしてそれを逆手に取って、ではないですが、実はわりと自由な事をしています。

マスカットベリーAという黒葡萄で赤ワインを造る際に
甲州という白葡萄を混ぜたりしています。
もちろんそれには理由があってのことなので、それを申し上げますと
骨格を造る、後味が締まる、その次が欲しくなる、という
白葡萄の特徴をうまい具合に取り入れているのです。
ほんの3%程度なので色には全く支障がありません。
フランスのシャトーヌフドパープという赤ワインは
現在18種類の葡萄の使用が認められており、
その中には白葡萄も入っていたりするわけです。

味の部分でいうと自然派の造り手には多く使われる*マセラシオンカルボニックは
味のふくらみが最初にくるのが特徴です。マセラシオンカルボニックでない
製法だと逆に最後の余韻にボリュームがきます。
そのどちらも捨て難いがためにそれらを*アッサンブラージュする事もあるそうです。

私もそうなのですが、職業で携わっているワインというものも
やはり好きな葡萄、好きな地方、好きな造り手というのがあります。
小林さんももちろんそうであるわけですが
今ここにあった品種を育て、その葡萄のおいしさを引き出せる製法でワインを醸造し、
それを飲んでいただいたお客様に素直に「おいしい!」と言っていただける
ワインを造りたいとおっしゃっていました。
もちろん大好きなピノノアールを造りたいが病気に弱いので、
無理して造って自分を苦しめる必要はない。
樽も樽香をつけるためのものではないので壊れたら
新しいものを買うくらいで、よく情報として言われる染新樽率などはあまり考えない。
などなど、非常に肩の力を抜いたワイン造りをしているように感じますが
常に畑を、葡萄を、ワインの状態を見て、1年のうち350日くらい畑仕事、
及びワイン造りをしている人でなければできない事だと思います。
日本はワイン法が整っていないのをいい事に好きな事を
やっちゃってる感じの小林さんですが、「お客様においしいと言っていただける」
そして「同業の人に衝撃を与えるようなモノを造りたい」という事は
何度もおっしゃっていました。

四恩醸造さんのワインは大人気で生産量が少ないのでなかなか手に入りません。
kurkku kitchenでもまだ使った事はありません。
これからお目見えするかも...?
ビオワイン好き、国産ワインびいきの方、楽しみにお待ちくださいませ!!

きむら


*セパージュ:葡萄品種
*デゴルジュマン:発泡性ワインを瓶詰めをした後に澱を瓶口に集め、その部分だけ  
を凍らせ、仮栓と一緒に取り出す作業
*マセラシオンカルボニック:葡萄をつぶさずに、タンク内に密閉して色や成分を抽出する製法
*アッサンブラージュ:ブレンド


kurkku kitchen

生産者の顔が見える食材、薪や炭など、料理法にもこだわったフレンチベースのレストランです。

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