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kurkku kitchenスタッフの日常を少しずつ皆様にお届けいたします。

新年、もの食う人びとを考える

2012.01.13

新年も明けてしばらくたち、皆様もいつもの日常に戻っていると思います。

私は年末年始は惰眠を貪り、昼間から酒を飲み、お節料理を食べ、

のんべんだらりと過ごしていました。

いろいろあった去年のことなどまるで関係無いように生活している自分。

はたしてこのままこんな生活は続けられるのであろうか?

そんな疑問が頭に浮かび正月ボケの中、手に取ったのがこの本でした。


『もの食う人びと』

1994年に刊行された辺見 庸氏の名作ノンフィクションである。

人びとは日々ものを食べるということを、どのように意識して行っているのか?

それによって世界にどんな変化が表れているのか?

そのことを自分自身の感覚で知るために、現地の人びとと同じものを共に食べ、

その現実をすべて受け入れた行動の記録である。

バングラデシュから始まり、フィリピン、ベトナム、

旧東ドイツ、ポーランド、クロアチア、

ソマリア、エチオピア、ウガンダ、ロシアといった国々をまわり、

ものを食うという人間にとって必要最小限のものがどんな事かを

リアルに体験したルポルタージュ。


正月が明けてもやもやしている気持ちで久しぶりに再読して思ったこと。

ものを食べるということがいかに大事な事であるか。

当たり前であるが、この事がなければ人間は生きていけないのである。

生きるために食べる。それが人間の宿命である。

しかし日々の暮らしに精一杯の貧しい人びとも、

ものを食うということの中に楽しみを見出し、それを生きる糧にもしている。

それは世界中どこでも同じである。


さて、ここは飽食の日本である。

ものを食べられるだけでも幸せである世界中の数多くの人びとに比べれば

幸せすぎるくらい幸せであろう。

しかし同書でも言われているが、そのような現実が本当に続くのであろうか?

本当に安全で豊かな食事を、このままいつまでも享受することができるのであろうか?

未曾有の大震災に襲われた今の日本。

今後の生活に対しての不安は、誰もがぼんやりとした形でも感じているはずである。


「土の中に未来がある」

クルックキッチンのコンセプトである。

自然の流れのままに育てられた食材を、薪や炭といった燃料を使って調理する。

昔は当たり前に行われた方法をあえて行うこと。

そのことの先に何があるのか。

そのことによって何が変わるのか。

ただの自己満足ではないのか?


しかし、僕は確信しています。

そのことの積み重ねによって物事は変わるということを。

たしかに僕ら一人一人は小さな存在かもしれません。

しかしそれが十人、百人、千人、一万人、百万人、一千万人、

一億人になれば物事は変わっていきます。

未来は誰にとっても幸福であるべきだと僕は思っています。

小さな一歩かもしれませんが、ものを食べるということで、

世界が変わるということを信じて、僕たちは今日も仕事をしています。



Kurkku Kitchen オオタニ


kurkku kitchen

生産者の顔が見える食材、薪や炭など、料理法にもこだわったフレンチベースのレストランです。

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