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2009年6月10日

第3回「LEDに変えたら、ライブの消費電力は従来の6分の1に」

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ステージ後方から照らすLEDライト。次回のコンサートでは注目してください。

Mr.Childrenの「終末のコンフィデンスソングス」ツアーで、ベースとなるステージライトが全て、電力を画期的に抑えるLEDライトを使っていま す。武道館2DAYSの初日5月14日、リハーサルにて、小林武史と照明チーフの大竹數彦さんのLEDライトに対する前向きなトライの話が続きます。

編集部 ものすごく基本的なことをお尋ねしたいんですが、小林さんがLEDライトを使いたいと思った理由をお聞かせいただけますか?

小林 あのね、ものすごく簡単に言うと、やっぱりPAとか照明とか電力を使って表現しているチームには「エコっ て言われても、ちゃんとクオリティーを保たなきゃ」ってことがあるわけ。そこは僕らも尊重しなきゃいけない。でも、技術は進歩していくものだし、大竹君にも「まあそれはそうだけど、いずれね、環境への配慮も加味したようなエンターテインメントが生まれてくることは、僕らも考えていかないといけないよね」と ずっと言っていたわけですよ。 そういう意味でも今回のように、LEDライトみたいな新しい技術が使えるとなれば、率先してトライしていきたいとは思っています。例えば僕らがトライす ることでみんなが使えるようになって、ロットが増えれば単価が下がったりするかもしれない。先物買いはそれなりに高いかもしれないですけれども、そういう トライをすることはすごく大事だと思うんで。

大竹 今回映像の方でもネット状のLEDを使っているんですが、小林さんはライブに映像を導入した先駆けでもあるんですよ。

小林 最初の頃は僕も若かったし、映像で何を見せるかってところで意気込みすぎて、ややもすると「音楽とショー トフィルムの融合」みたいなゴツゴツしたものになりがちだったけど、最近はやっとひとつの流れでパフォーマンスと映像を見せて、メッセージを伝えるということができるようになったね。

編集部 実際にLEDライトを使ってみて、ライブでの消費電力は変わりました?

大竹 それはもう段違いですよ。従来のツアーの6分の1ですから。

小林 ええー、すごいね! ごめん、よくわかってないんだけど、ライブで使っている電気って会場から引いてるの?

大竹 えっと、簡単に言うと、100Vと200Vの機材があって、さっき言った動くライトというのは主に200Vの機材なんですよ。ベーシックな照明は100Vなんですが、100Vの電源っていうのはどこのホールにでもある。武道館もそうですし、横浜アリー ナもそう。その100Vの電源を使っている分に関しては、従来の6分の1に減ってますね。ただ、200Vは基本的に電源車を入れたりしないといけない種類ですし、そこに関しては従来どおりなんですが。

小林 逆に今までかかってたは、照明の電気代でいくらくらいだと思う? 時間によっても電気代は変わるし、すぐにはわからないか。

大竹 値段はちょっと......。簡単な比較で言うと、従来の照明って家庭のコンセントだと2台くらいが限界なんですよね、3台つけるとブレーカーがはねるんですよ。ところがLEDライトだと、十数台とか点いちゃう感じですよね。あと、LEDは放熱も少ないので、ステージで演奏してらっしゃる方の負担はずいぶん減ったと思います。

(撮影/薮田修身 取材・文/山口浩司)
大竹數彦

1963年生まれ。23歳より舞台照明に従事、24歳でLighting Designerとしてデビュー。以降、コンサートを中心に22年間にわたり、数々のアーティスト、プロデューサーと仕事をする。小林 武史、Mr.Childrenとは1994年の夏から仕事を始め、15年の付き合いとなる。

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