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2009年6月27日

お米プロジェクト 第3回「やっぱり、日本の農業ってすごい!」

「ap bankお米プロジェクト」のレポート第3回! いよいよ田植えに挑戦です!

苗も自家栽培。とても丈夫で元気な苗だ。苗も自家栽培。とても丈夫で元気な苗だ。

◆まずは手作業で田植え

2009年2月。東京はコートなしでは歩けない寒さだったのに、石垣島の気温は18度。長袖のシャツが一枚あれば十分という暖かさです。それでもこの時期にしては「寒いほう」とのことでした。

今日はいよいよ田植え。Mr.Childrenの福岡公演を終えたばかりの小林も、昨日の夕方、石垣島に到着し、準備万端です。

田植えは、その風景を写真などで見ることはあっても、実際に経験する機会はとても少ないわけで、小林をはじめスタッフの多くが、田植えは初めて。泥の中の石ころなどでケガをしないよう、今回は地下足袋を履いて水田に入ります。地下足袋を履くというのも、滅多にない体験です。

「うわっ。なんだこの感触!」。水田の泥の中に入るなり、皆が口々に叫びます。確かに、水田の泥の感触は独特で、布製の地下足袋の上からでもはっきりとわかる、やわらかい感触でした。

田植えの具体的な作業は、いたってシンプル。左手に苗の束を持ち、右手で2~3株ずつちぎって、泥の中に植える。それを、皆が横一列になって、掛け声をかけながら一列、一列、前に進みながら苗を植えていきます。簡単な作業のようですが、慣れない私たちは、なかなか進むことができません。まず、苗を2~3株ずつちぎる、というのさえままならないのです。

「もたもたするなよー」
「ちょっと苗が多すぎるんじゃないかー」

大濱さんにはっぱをかけられながら、午前中いっぱいかけて、ようやく全体の3分の1程度を植え終わりました。


◆驚いた! 田植え機の性能

小林:「今の農家の人は、手で植えることはほとんどないのかな?」
豊増:「はい。よほど不便な水田でない限り、田植え機で植えます」
小林:「そうだよね......」
というわけで、今度は田植え機に挑戦です。

手植えでは、手でちぎるのでさえおぼつかなかった苗が、乗用田植機を使えば、正確に2~3株ずつもぎとり、規則正しく、そして圧倒的に速く、まっすぐに植えることができます。

田んぼの端まで来ると、くるっと旋回します。左右のブレーキがそれぞれ独立しているので、旋回したい方のブレーキを踏むと、片方の車輪を固定して、コンパスをまわすように、くるっと反転するのです! つまり、わざわざUターンしなくても、すぐ隣の列の作業に入れるということ。

ほかにも、等間隔に植えられるように目安となる印を地面につける機能、苗を植える深さや植える数を調節できる機能、苗と同時に肥料や農薬を散布する機能......かしこい!

「田植え機......すごい」とつぶやく小林。手植えと田植え機の両方を経験した私たちは、日本の稲作がどれほど省力化され、効率化されているかを、実感することになりました。


◆持続するための工夫。それが「水田」というシステム

日本の稲作の生産性の高さを実感しながら、日本の水田農業そのものが、世界に誇る農業技術だな、とつくづく思いました。

普通の農産物では、同じ土壌で同じ作物を作りつづけると、「連作障害」という現象が起こります。土壌の中の菌や成分が偏ってしまい、作物がうまく生育しなくなる現象です。

ところが、日本の水稲栽培(水田で稲を作る農業)には、連作障害がほとんどありません。田んぼに水を張って循環させることで、特定の菌が増えるのを防いだり、余分なもの、多すぎる成分を流出させて、土壌のバランスをとるしくみを作ってきたからだと言われています。

日本で水田を利用した稲作、いわゆる水稲栽培が始まったのは、今から約2,500年前。限られた面積の農地で、繰り返し繰り返し、より多くの生産を行うために、日本人が2,500年、2,500回もの試行錯誤を経て獲得した技術。それを体験できたことに、心から感謝した一日でした。

第4回に続く

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