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2009年6月30日

「農業が作る未来」後篇

初めての米作りを経験したap bank。日本で一番早く刈り入れができる場所、石垣島で育ったお米は、皆さんで食べていただけます。量が多くはないので、「売切御免」ではありますが。

そして、農業にかける、小林武史の思いは......。

  
食の安全ということから、農業への関心は持っていましたが、
ここへきて経済問題が難しい局面になってくると、
農業って僕らの足腰を作るのかもしれない――とは思いますね。
だから農業に向かう、良い流れを作りたいな。

具体的にはap bankのサイトや、
ap bank fesのパンフレットでも話したんだけど、
ap bankの新しいセクション、〈明日【あす】ラボ〉を経由して
Lonowa駒沢という、野菜の直売所とレストランが
一緒になった場所を始めました。
農家の人たちからすると、良い野菜を作るとしても
アウトプット、消費の部分がある程度しっかりしないと、
変わっていこうと思えないんですよね。
どうやって自分の作ったものが売れるのか。
売っていくための目星がつくからこそ、
「もう少し頑張って売れるものにしていこう」
と、言えるんだと思う。

ap bankが作ろうとしてきたのは、
何かを始めようとしている人たちの
プラットホームを作ること。
それで儲ける気はまったくなくて、うまくいくようになったら、
そこで手を放せばいいと本気で考えているんです。

◆農業に関心を持っている人たち

今、農業に関心を持っている人を大きくわけると、
3種類いると思います。

まずは、リタイアしたご夫婦とか、
第二の人生を農業に、という人。
次に僕らが融資を通じて知り合ってきたような、
若くて、農業をやりたい人たち。
それから趣味的だけれど、
農業に関心がある普通のカップルや子供がいるファミリー。
作業を通して横のつながりができたり、
友達ができるといった広がりを望んでいる層。
季節によって収穫祭やタケノコ掘りなど、
無理せずイベントとして集まる人たちは、
すでに存在していますよね。

稲刈りをしました稲刈りをしました僕らのことに戻れば、ap bankが農業に携わることで、ある程度の規模のプロジェクトができるだろうし、そこで音楽もやれるかもしれない。新しい農業とのかかわりが見えてくれば、今の状況もじわじわと変えられるんじゃないかな。実際、各地で頑張っている人は増えているんですよ。

◆ap bankらしい農業とのかかわり

頑張っている産地の人たちを支援するために、
野菜の直売所のようなアウトプットを設けて、
利潤追求が最大の目的ではない、開かれた循環を作ることは、
やってみたいですね。

それから日本にたくさんある、「耕作放棄地」を、
土日だけでもいいから一般の人たちに開放して、
農家の人たちと一緒に農作業するシステムかな。

農家の人たちにもメリットがあるし、
一般の人も気軽に農作業を体験できるから、
そこから本気で農業を始める人もでてくるかもしれない。
何でもそうですが、
経験していないことに踏み込むのは勇気がいるけれど、
ある程度、流れが見えていれば動きやすいじゃないですか。

お世話になった農家の大濱さんお世話になった農家の大濱さん僕自身、今回、米作りを経験することで、いろいろな行程を自分の目で見て、確認できたから、クリアになったことは大きいんですよ。
人任せにしていた分、農業がモワッとした分野になっていて。だからこそ、実感できることをやってみたかったんですね。

やってみると、水田の美しさや、
手植えの面白さと、肉体的な大変さ、
機械のすばらしさもよくわかった。
その腑に落ちた気持ちは、経験したからこそ、
得られたもの。
そして、こういう経験をすると、
誰かに伝えたくなるんですよね。

だから、これからap bankとして、
いろいろな形で、農業の現場の人と一般の人を、
つなげていくことができるといいな、と思うんです。

最初は、どんなきっかけでもいい。
「体験してみたら、僕、
ちゃんと農業で食べていきたくなりました」
という人が現れたら、
僕らで支援もできるような仕組みを
目指していけるといいな。
入口は趣味的なところでも、
日々の買い物を選ぶところでも、
かまわないじゃないですか。

気づく瞬間って、
いろいろなところに潜んでいるんですから。

◆ap bankの石垣島米、ここで食べられます

詳細はこれから、スタッフの記事でお知らせしますが、
ap bank fesの会場で、
kurkku kitchenがメニューとして提供しますので、
ぜひ、食べてみてください。

それから、ap bank fesより少し早く、6月30日から
石垣島米を使ったおにぎりが、
ナチュラルローソンで数量限定発売されます。
こちらもお楽しみに。

まだ量も多くはない、ささやかな一歩ですが、
みなさんと「実感」が分かち合えるといいな、
と思っています。

(撮影/浅田 政志 構成/eco-reso web編集部)

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