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2009年7月16日

今年のフェスTシャツにまつわる、コットンのお話(前篇)

ap bank fes'09のオフィシャルTシャツに使われているコットンがどんなものか、みなさん知っていますか?

◆オーガニックコットンとは
オーガニックコットンという言葉は、みなさん聞いたことありますよね。オーガニックコットンとは、3年間農薬を使っていない畑で育てられた、遺伝子 組み換えをしてないコットンのこと。コットンは、虫がつきやすく、農薬をたくさん使う作物です。化学肥料に加えて、全世界で使われている殺虫剤の25%が コットン畑に使われていると言われています(Organic Exchange調べ)。

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◆コットン農家の背中を押す"プレオーガニックコットン"
しかし、このオーガニックコットンを作るために必要な3年間は、これまでの農薬の使い過ぎで土地が痩せてしまったため、そして、そもそも農薬を使えないため、収穫量が20~30%落ちてしまいます。オーガニックコットンと認証されれば、普通のコットンより高く買い取ってもらえますが、それまでは価格は普通のコットンと一緒。つまり、この移行期間には収入が減ってしまいます。収入が減るのではないか、オーガニック農法ってどうやるのだろう、と農家の方も心配がつきません。多くの農家がオーガニックコットンに移行したいと思っても難しいのが現実です。
そこで私たちはオーガニックを望む農家の皆さんの背中を押してあげられないかと思いました。彼らのオーガニックコットンへの移行の下支えをしていくこと、それが"プレオーガニックコットンプログラム"です。そして、このプログラムによって栽培され、コントロールユニオンという認証団体で無農薬と認証された、無農薬1年目、2年目のコットンが"プレオーガニックコットン"です。

◆プレオーガニックコットンの"下支え"
プレオーガニックコットンプログラムに参加してもらうことで、農家の方はいくつかのサポートを受けることができます。
まずは、価格面。買取値をオーガニックコットン同等にすることで、収入減をサポートします。そして、オーガニック農法の技術支援をします。30年ほど農薬を使っていたので、無農薬でどうコットンを栽培するのか、ノウハウが失われてしまったのです。そして、国際機関からの認証をサポートします。

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ap bank fes'09のTシャツとタオルに使われているコットンは、このプレオーガニックコットンです。このTシャツ一枚一枚が、農家のみなさんの背中を押すことにつながっているのです。

◆プレオーガニックコットンのはじまり
そもそものはじまりは2007年にさかのぼります。Mr.ChildrenのHOMEツアーグッズでオーガニックコットンを使いましたが、実際オーガニックコットンとは何か、どう生産地のためになっているのかを知るため、インドのコットン生産地に向かいました。

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のどかな風景が広がるインドのマディヤ・プラデーシュ州。乾期と雨期がはっきりと分かれるこの地方は、コットンの一大産地です。
そこで聞いたのは、農薬が皮膚や内臓器官にダメージを与えていることや農薬購入による借金で苦しんでいる人がいることでした。

◆農薬による被害

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インドでは、裸足に素手で、農薬を散布するのが当たり前。このため、皮膚が湿疹などをおこしたり、口から農薬を吸ってしまい、のどや内臓をいためることがあります。また、土にしみこんだ農薬が激しい雨で井戸に流れ込み、生活用水が汚染されるケースも報告されています。

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農薬の瓶を見せてもらいました。どくろマークに「POISON」の文字。この農薬を買うために、普段はほとんどお金を 使わない農民が借金をするケースが多くあります。そして、天候などの理由で不作になると、借金が返せず、大きな負担になります。時には自殺者が出ており、 社会問題にもなっています。

(撮影/中野幸英 構成・撮影/江良"クルーゾー"慶介)
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