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第1回 A子の悲劇。2009年11月30日(月)

ある日の夜。
久しぶりに友人A子と飲みに出かけようと待ち合わせ。

さてどこに行こうかと探し始めたその矢先、
思わぬ惨事が待っていました。

友人A子が一瞬視界から消えたと思ったら、
「あっ」という声が。
次の瞬間、A子は、
クネッとお姉さん座りの状態で地面に倒れていたのでした。

A子を起こすと、足元には
細いヒール部分がグニャと曲がったパンプスがコロリ。

ありゃりゃ〜。

「お店で一目ぼれして買ったお気にだったのにぃ(泣)」

A子が涙目になって嘆くのを必死になだめる私。

でも、パンプスはダメになるわ、ねんざするわで結局......、

「ごめん!! また今度〜」

私は、タクシーに乗って去っていくA子をさみしく見送ったのでした。


おしゃれで華奢なパンプスを履きこなすって
難しいよねとA子に同情しながらも......、
久しぶりの再会でひとり取り残されるとは想定外。トホホ。


とぼとぼと帰路をたどる途中、
「さて自分の靴は?」とかかとを確かめてみると
ヒールがずいぶんと磨り減って、
もう少しで金具の頭が出てきそう......。


ひとのふり見て我がふり直せとはこのこと。

帰宅後、さっそく靴を修理してくれるお店を探しました。




世田谷代田駅を降りて、歩いて2分ほどでたどり着く

こちらはシューリペア専門店「BRASS」。

shuzen04-01-1.jpg

ブラックの外壁に、軒先と店内にともるあたたかな灯りが
お洒落なアンティークショップのような雰囲気。

外観を見た時点でうっとり......してしまいますが、

まずは扉を開けて入店。

shuzen04-01-2.jpg


使い馴染んだ風合いのテーブルや戸棚に囲まれ
黙々と作業しているスタッフの方。
そして、店内にはジャズミュージックが流れています。

うーん。 まだ作業を拝見していないというのに......、
このムードに修理の仕上がりも期待しちゃいます(笑)。


カウンターを触ってみたり、ショーケースを眺めてみたり
物珍しそうに店内のあちこちを見回す私に気付いた代表の松浦さん。

なんでも、修理の工房はここだけではなく、もうひとつあるそう。

一度、店の外に出て脇道の階段を下りた先が
こちら。入り口は別れていますが、先ほどの地下部分にもうひとつの工房が。

shuzen04-01-3.jpg

「上の工房ではアッパー部分、
下の工房ではソール部分と作業場が別れているんです」

なるほど〜。修理するパーツによって別れるんですね。

戸を開けて1歩足を踏み入れると、
どこかでかいだことのあるような独特な強いにおい。

shuzen04-01-4.jpg

すかさず「何ですか」と聞いてみると、
靴底修理に使うゴムを削ったときのにおいなんだとか。

足底をかいだことはあまりないですが(笑)
カー用品店のタイヤコーナーでかぐにおいもこんなだったかも。

こちらのバックミュージックはここでは、ロックがかかっています。
工房前にとまっていたバイクたちといい、
材料の独特なにおいといい、勝手なイメージですが
「無骨で硬派なオレたちの仕事場」
って感じです(笑)。
上と下では、作業も違いますが、雰囲気もまた変わって面白い。


お店の外観や内観だけでもずいぶん興味を引かれてしまいましたが、
もちろん本題は修理ということは忘れてません(笑)

さて本日の1品目はこちら。

shuzen04-01-5.jpg

いや〜、ずいぶんと愛用しすぎちゃったみたいですね(笑)。

両足ともにかかと部分が磨り減って、本体部分まで削れちゃってます。


履いているうちに、だいぶ磨り減ってきてるっていう感覚は
自分でもわかっているものの、
足にフィットしていて歩きやすかったり、お気に入りだと
毎日リピートしちゃうその気持ち、私にもわかります。

ここまで履きつぶしちゃったけど、
やっぱりまた元のようによみがえって欲しいっていう
持ち主の声が聞こえてきそうです。

「なんとか履きやすいパンプスに戻してみせます」

よろしくお願いします!!



次回は、ガタガタかかとの行く末はいかに!?
パンプスレスキューの過程をご紹介します。


第2回へつづく〜。

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