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修繕ばんざい

 

第4回 見えなくとも見えるのです。2009年12月 3日(木)

松浦さんが移動した先に、ドーンと構えるこの緑の機械。

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重厚そうな機械の一部から白い糸がヒョロヒョロと出てます。

そう、作業のクライマックスとは靴底を縫いとめるミシン掛けです。

分厚い靴底を縫うだけあって、糸も針も太い!!


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針を靴にセットして......、さあスタート。

手で靴を持ちながら、少し斜めに角度を調整しながら慎重に縫い進めていきます。

それにしても、直線ではなく曲線で縫い進めるミシンって難しそうだし、
正確さはもちろん、センスも問われそう。

1周ぐるりと縫い進め、ミシン縫い終了。

こちら、なんとも滑らかな縫い方。

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表もこのように。

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見事です!

松浦さん、このミシン縫い、けっこう難易度高いんじゃないですか?

「そうですね〜。針穴の見えない靴底から、
表の針穴を外さないように縫い進めるのが
難しいところではありますね」

え!? あ、そういえば、新しく貼り付けた靴底には針穴は当然ないんですよね!
それにもかかわらず、表面の針穴にちゃんと糸が縫われているから
凄い! 恐れ入りました!

素人の私には見えない針穴も、松浦さんには、見えているんですか?
これぞ職人がなせる勘ってやつですか!?

「勘......、というより慣れですかね(笑)。 
縫うときも針穴を確認ながら、
手で縫う角度を微調整しつつ慎重に作業をすすめています」

さてさて、作業はまだ続きますよ〜。

縫い合わせたソール部分を靴本体の幅に合わせて側面を削ります。
整えた側面には、塗料で靴底になじむ色で染めていきます。


次は、かかと部分に革を積み上げ高さを調節。
さらにそのかかとの上にトップリフトとなるラバーを接着。

見た目ではすでに完成系が見えていますが、
まだ終わりじゃない。

shuzen04-04-5.jpg

こんな、木の丸太に足が逆さに刺さったような専用台が登場。
足型の鉄板に靴を逆さに履かせて......、

星出さん、大工の男衆のように釘を口にくわえ、
慣れた手つきで靴底に打ち付けていきます。

打ちつけた釘は、先ほどの足型鉄板に当たって折れ曲がり、
ホチキス状になるんだそう。
ふふん、これで靴底がしっかりと靴本体に取り付けられるんですね〜。

打ちとまったところで、再びグラインダーで靴底を整え、
塗料で染めて、

できました!! 完成です!

shuzen04-04-6.jpg


ラバーソールになった新しい靴、
履き心地もよさそうだし、
靴底は、仕上げの染めも効いていて靴本体にしっくり馴染んでますね〜。


なんでも、スピード勝負の修理店では通常
靴底の染めはしていないようで、
このサービスはBRASSさんならではなんだとか。

でも、このひと手間で靴の仕上がりは
格段に美しくなったような気がします。

さて一連の作業を動画でどうぞ。



完成した靴をうっとりと眺めていたい気分ですが、
見せていただきたい修理はまだあります!


次回は、場所を移して上の工房へ。 靴の内側部分の修理をご紹介します。

第5回へつづく〜。

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