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修繕ばんざい

 

第4回 この汚れが......イイんです!2009年12月17日(木)

石井さんが新たに取り出して見せてくれたジーンズ。
一見ほつれもないし修理が必要なのかなって感じていたんですが。

「これは、はきこまれた風合いのある裾(すそ)を生かして、裾上げするんです」

え、裾上げって、私が今までやってもらったことがあるのは
生地を切って縫い上げる作業しか見たことありませんが、
それ以外にもやり方ってあったんですね!?

「ジーンズなんかは特に、今まではき続けて
ようやく出てきた汚れや傷を味としていかすためには
ただ長さを切って、縫うだけではだめなんですよ」

そうか〜。キレイなままのジーンズは嫌だといって
わざとダメージつくっている人もいますもんね。

「そうですね(笑)。
なので、今ある裾は短くした後に再度利用するんです」

早速修理お願いします。

shuzen05-04-1.jpg


赤いピンが付いているところまで、裾上げをします。

ざっくりとまずは裾をカット。

shuzen05-04-2.jpg


切り取った裾は、一度縫い目を外します。

shuzen05-04-3.jpg


最終的に縫い付ける幅までせばめて切って......、

両足分の投げ輪のようなパーツができあがりました。

shuzen05-04-4.jpg


このパーツと、先ほどカットしたジーンズ本体とを
中表にしてミシンがけ。

shuzen05-04-5.jpg


次に、裾部分を織り込んでから
表からステッチを入れるように縫い上げたら......

完成です!!

こちら、裾の長さはもちろん短くなったんですが
裾のはきこまれた風合いはそのまま。

shuzen05-04-6.jpg


手を入れて直したとはなかなかわからないくらい
自然な仕上がりです!

「やっぱり、ただ裾を上げただけだと
そこの部分だけ妙に真新しくなって違和感もあるんです。
全体のはき崩されたバランスをキープして
かっこよくはいてもらえる修理を考えたら
この方法に行き着きました」

修理するお店によっては
この裾挙げの仕方にも違いが出てくるそう。

裾上げの一連の作業を動画でもご覧ください。



修理を見せていただきながら、
ジーンズ素人の私にもわかるように解説を入れてくださる石井さん。

なんでも、もともとはジーンズメーカーで働いていたそうです。
その後、古着専門店であるベルベルジンに。
こちらのお店では、
ヴィンテージもののジーンズも
豊富に扱っているということで
実際に手に触れながらジーンズに対しての
見解をひろめていったそうです。

確かに、ジーンズの生地の特製や味を知っているからこそ
それぞれのジーンズに合わせた修理の仕方を
見極めることができるんですね!

「ちょうどジーンズが流行って盛り上がりを見せた時期に、
僕もジーンズにはまってましたからね。
もともと好きなんです」

そんな石井さんは、黒のジーンズがお好きなようで
よくはいているのもほとんどが黒みたいです。
そうそう、ジーンズって持ち主によって
いろんな好みやこだわりがあるのも楽しいところですよね。

さて、次回はこれまた年代もののジーンズが登場。
はき続けていると発生しやすい修理をご紹介します。

第5回へつづく〜。

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