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櫻井和寿×真心ブラザーズ
フェス特別篇

ap bank fes'10 Special Talk

真心ブラザーズ 

ap bank fes'10参加アーティストを迎えての特別企画、第一弾!!
Band Actとして初登場する真心ブラザーズと、櫻井和寿が、意外な接点や、影響されあったお互いの音楽について、そしてap bank fes'10のことを語ります!

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第2回 「真心ブラザーズに影響を受けて作った曲もある」

 
ー 
櫻井くんは真心ブラザーズさんの音楽に関してはどんな印象を持っていますか?
櫻井 
ものすごく衝撃だったのは、「スピード」が入ってるアルバム(『KING OF ROCK』)。
YO 
95年ねー。
櫻井 
あれがもうたまらなく好きで。それまでは真心ブラザーズってもうちょっとほのぼのとした、朴訥としたイメージがあったんだけど、あのアルバムは、朴訥とした中にある狂気が音にも歌にも全部出ていて、悔しかった、っていう感じです。影響も受けたし、Mr.Childrenの曲の中では「友とコーヒーと嘘と胃袋」っていう曲があるんだけど、それはもう完全に影響されてるんです。
YO 
おっ、やばい、チェックしよう。
櫻井 
今回、対談させてもらうことになって、改めてもう一回聴いてみたら、やっぱりすごかった。

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YO 
なんかね、いろいろなことが重なってできたアルバムで。ある意味、狙った以上のところへ行っちゃったんだよね。いろんな人とか場所とか流れがガチッとはまって、狙いどころ以上まで、円盤が飛んじゃったみたいな。
櫻井 
じゃあ、あのアルバムが、すごくいいと言われることは、自分たちの中ではどんな感じ?
桜井 
ものすごく嬉しいですよ。実はその前までやっていたこととまったく違うことをやっていて、作った当時は、こんなもん売れるわけないみたいな感じの意見もあったりしてね。でも、絶対面白いと思うんだけどな~って思いながらリリースしちゃったってところで、そういう、あのアルバムが大好きだっていう意見を聞くと、ああ、あのとき、頑張ってよかったなあ、みたいな。特にYO-KINGさんがすごいところへいってたから。全裸でギターとか弾いてましたからね(笑)。
YO 
余計なこと言い出した!(笑)。
櫻井 
意味がわかんない(笑)。まあ20代だから......。
桜井 
セーフ。
YO 
いやアウトでしょ、完全にアウトだよ(笑)。エンジニアとかディレクターと、ずっと、ああだこうだいいながらやってたんで、その中で喋っているうちに上がっていっちゃって、というのはありましたね。当時は、ほとんど一発録りだったの、歌も。それが気持ちよかった。

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ー 
そういうところから生まれるんですね。日本のロック史に残る名盤ですよね。
櫻井 
今聴いてもすっごい新鮮だった。
桜井 
ちなみに、Mr.Childrenの『Atomic Heart』が出た頃、僕はずっと聴きまくってましたよ。
櫻井 
へえ〜!
桜井 
最初にラママで知り合った80年代後半って、ニューウェイブの匂いを引きずったインディーズバンドが多かったから、逆に、Mr.Childrenみたいにポップスに正面から取り組んでるバンドっていうのは、当時すごく新鮮だったの。勇気がいることだよなって思いながら観てたら、その音楽がのちに小林武史さんとの出会いもあって、すっごい極上のポップスになってて。まだ仕掛けがある、仕掛けがあるってずっと聴いてて。それこそ『KING OF ROCK』のツアーのリハの帰りの車の中とかで聴きまくってましたね。ロックの練習のあとに極上のポップスを(笑)。ということもあって、『KING OF ROCK』の直後に「サマーヌード」っていう曲を出したんですけど。たぶん、そのカウンターで作ったんじゃないかな、と。ミスチルがここまでのポップスをやってるんだったら、負けるわけにはいかないくらいの(笑)。
櫻井 
すごい素人みたいな質問だけど、桜井くんの持ってるポップな世界と、YO-KINGのロック感っていうのはバッティングしないの?
桜井 
最近はそうでもないけど、それこそ、「サマーヌード」とか大変だった。(YO-KINGは)まったく自分の中にないものを突然歌わされるはめに陥って、大変だったんじゃないかな。
YO 
今は多少なりともわかるけど、「サマーヌード」のときは、どういうふうに歌っていいのかがわからなかったから。でも、そのオケと歌のそのギャップが面白かったのかなって今は思うけど。あのときは全然狙ってなくて、めいっぱい頑張って歌ったっていうテイク。だからってそこで「それは嫌だよ」というのはないんですよ。提示されたものは途中までやってみて、「やっぱりないよね」っていうのはあるけども。最初から「いや、ないでしょ」というのはそんなにはないですね。

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櫻井 
じゃ、もうひとつ質問。『KING OF ROCK』の曲をライブでやるときは簡単? 難しい? 大変? 「スピード」とか大変でしょ?
YO 
「スピード」は大変ですね。ワンマンライブで「スピード」がセットリストの真ん中ぐらいにあると、ふざけんな、と思う(笑)。特にドラムとベースの人もね、ずっと一緒の人とやっていて一緒に年をとっているから、体力的に、物理的にいつまでできるか(笑)。ま、でも、おじいちゃんになってへろへろになってる「スピード」もかっこいいかもしれないよね。
櫻井 
うん、うん!
桜井 
あきらかにテンポとキーは落ちてるけどね(笑)。
YO 
「スピードねえなあ!」っていうね(笑)。
ー 
今回はどうなんでしょうね、聴けるんですかね?
櫻井 
ね。楽しみですねー。
YO 
僕らも、Mr.Childrenのステージ観るのが楽しみ。俺はホントに初めてだわ、生で観るの。櫻井くんの歌のうまさ、声出てるなあ〜っていうところを観たいね。すごいよね、一番トップの音って、表でどれくらいまで出るの?
櫻井 
Bかなぁ。(※音階のことで「B」=「シ」)
YO 
B出るんだ、すごい! 櫻井くんと草野マサムネくん(スピッツ)はホント高いんだよね。
櫻井 
マサムネくんはすごいよね。高い声を楽々出すから。
YO 
カラオケで「ロビンソン」全然歌えないもん。高(たけ)え、高(たけ)えって。
桜井 
「ロビンソン」カラオケで歌うんだ(笑)。
YO 
歌っちゃった(笑)。ミスチルも歌ってるよ、俺! ♪あるがま〜ま〜の心で〜〜〜、って。
櫻井 
「名もなき詩」。
YO 
そう。歌ってて気持ちいい曲が多くて。これだな〜と思って、うちに帰って作ろうとするんだけど、ああ、できねえ、って(笑)。

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ー 
お互いへのリスペクトを持ちつつ、"ap bank fes'10"では一緒にステージに立ったりはしないまでも、共鳴感みたいなものが生まれるといいですね。
YO 
そうですね〜。
櫻井 
そう、アンコールでセッションをしたからって、一体感を共有したとかじゃないと思うから。
YO 
うん。あとやっぱり、今年声をかけてもらったっていうのも何かの縁だと思うし、すごくいいタイミングで呼んでもらったなというのはありますよね。今、どんどん楽しいことに対して貪欲になってきていて。
桜井 
去年デビュー20周年で、今年は真心としての活動を緩めつつも、いろいろな人と会って、話したり、音楽をやったり。それがとてもいい時期なんです。それが今回この夏また楽しい出会いがあって。嬉しいですね。
櫻井 
じゃあ、タイミングがよかったんだ。
YO 
こういう縁って、放っておいたときに最高のタイミングでコミュニケーションがとれるっていうときがあるじゃないですか。あんまりこう、どちらかがグイグイ行くっていうんじゃなくて、スッと交わっちゃう、っていうのが今年だったかなあ。......なんて言っちゃったりして(笑)。

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ー 
では最後に、"ap bank fes'10"にいらっしゃる皆さんにメッセージを。
YO 
元気に楽しんでください(笑)。僕たち自身初めての参加で、イベントの雰囲気を楽しみにしてるんで、お客さんにどうこう言えないんですけど...(笑)。もちろん演奏はベストを尽くします。
桜井 
こういう、世のため人のために何かを実行するというのは本当に難しいと思います。尊敬します。とてもじゃないけど俺にはそんな度量はないもんな。だから、そういうことに少しでも力になれるのならね、嬉しいです。
(撮影/水野嘉之 取材・構成/森田恭子)
(撮影協力:YOGORO)
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真心ブラザーズ プロフィール

YO-KINGと桜井秀俊によって1989年に結成。同年9月にメジャーデビューを果たし、そのフォーキーなサウンドが好評を博す。1995年以降は、それまでのイメージを払拭するようなロック&ソウル色の強い音楽性へと移行、数々の名曲を世に送り出す。昨年でデビュー20周年を迎え、定評のあるライブパフォーマンスも更に円熟味を増している。
http://www.magokorobros.com

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