小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

リハ5日目(6月26日)

2009.06.26 22:42

リハーサルが5日経って、Bank BandとGreat Artistsの楽曲を、
一通り練習し終えました。
来週からはまた更に追い込んで行くんだけど、
とりあえず今週、76曲という楽曲を
リハーサルしたことになります。
それがどれぐらい大変かというと、ほぼ新曲だけで15曲×5日間。
1曲につき2、3回は練習するから、
1日3〜40テイク練習することになります。

一般的なライブの平均が、だいたい20曲ちょっとぐらい
だったりすることを考えると、どれぐらい大変か......。
しかもすべて僕らにとっては新曲みたいなものなわけです。

ところがBank Bandはわりとやすやすとこういうことを
やってのける人たちの集団であります。
ただただ脱帽かつ御礼を申し上げつつ、
非常に楽しい一週間でした、といった感じです。

また来週もがんばります。

リハ3日目(6月24日)

2009.06.25 18:39

今年のライブは、上下(かみしも)PAスピーカーのそばに
「出島(でじま)」と僕らが呼んでいる、アコースティックをやる
出張所のようなものがあります。
今やっているリハでは、まだ明かせないけれど、
その「出島」用の楽曲のリハーサルというのも進めているんです。

なんで出島をやろうと思ったかと言うと、
いつもセンターにいると、Bank Bandは総力戦バンドだから、
どうしても、どの曲も目一杯やってしまいがちになるんです。
例えばピアノ一本と歌、ギターとカルテットのみ、みたいなことが
他のアーティストが黙って座って待ってる、みたいな状況では
ちょっとやりにくい。
それが出島に行くと、その小さな世界の音というので
説得力が逆に出てくる。
つまり、ステージ全体の流れの中で緩急が出てくる。

そんなわけで、今年はそのあたりも楽しみにしていただきたいです。

今年も使っています、マイカップ。今年も使っています、マイカップ。

リハ2日目

2009.06.23 23:14

Bank Bandのリハーサルが始まりました。
ap bank fesのためのリハーサルとしては、
5回目になるんだけど、
初日、2日目と、
あまりのまとまり具合の良さに驚いています。

だいたい、Bank Bandのような
ハウスバンド形式のイベントでは、
クライアントというか、たとえば放送局だったり、
ネットや出版社の主催で
やったりするでしょう?
ミュージシャンは、プロデューサーを経由して、
みんな指示に従ったりするんだけど
Bank Bandは違います!!

なんか1年ぶりに会ったんだけど、
ずっと独自の世界で存在してた
独立国のような感じがしました。
そこのルールはただ一つ、
「自分の責任を果たすこと」。

それが最初の音からでまくっていて、
とにかく5年間やってて、
でも1年ぶりに集まって、
熟練してるし、若々しいし、
で、本当にみなさん、
楽しみに待っていてください。

撮影/スタッフ・森

撮影/スタッフ・森

小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。