小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

福岡公演終了

2011.02.28 22:13

昨日福岡公演が終わりました。

そして今週末には横浜アリーナなんですね。
3カ所目にして横浜アリーナというのは、
やはり少し緊張気味になります。
しかし、リハーサルから昨日の4本目が終わるまで
ほぼ一環して来れているというのは、プロデューサー冥利に尽きます。
今回はかなりコンセプチュアルな内容だけれども、
Mr.Children4人と僕を含めた演奏が
完全にしっくり来るところまで融合できたかと思います。

HOMEツアー以前の、僕がステージに上がらないで創っていた時代からすると、
客席から観るのとは違って、解らないところが多いものです。
逆にステージから観て解るところもすごくあるんですけどね。
外音のバランスをモニターしたり、
そうそう、客席からの映像を小さなテレビでモニタリングしたりね
(キーボードの上にちょこんと置いてあるんです)。

僕はプロデューサー奏法というか、
いろいろペダルを駆使していろんな弾き方をしています。
これに関しては、さすがに言葉では説明できませんが、
そうやってステージの上に居ながら、
外の視点も持って彼らとプレイしているというのは、
シンプルだけれども、密度濃くスケール感が取れるということに
繋がっているんだと、自負しております(語気強く)。

昨日ライブが終わったばかりで、まだテンション上がり気味ですが、
しかしコーラスというのも、別の疲れ方をするものなんですよね。
桜井ボーカリストが、「呼吸が自分のペースと違うからじゃないですかね?」
というようなことを言っていましたが、
確かに楽器を演奏している時の呼吸というのは、
入り交じっている感じがあるかもしれません。
いずれにしても、四の五の言わずやるだけなんですが。


そういえば、先週北海道に行ってきました。
僕と同じ山形の人でメディアにもよく出ているシェフ、
庄内で「アル・ケッチァーノ」という超人気レストランをやっている
奥田政行シェフと会うために行ってきたのです。
その辺の話はまとめて、是非また今度話したいと思います。



感想メール

2011.02.24 23:12

このサイトに来てコメントを寄せてくれている方々の
ミスチル名古屋2daysの評判は、とても良くてホッとしています。

プロデュースしている側の僕が
あまりあーだこーだいうのはなんなのですが、
ある意味トリップ感のある世界が
頭から最後まで貫くことができたかなと思います。

しかし、なんと言っても自分でも緊張するのは
あのライブそのものというかライブ感で、
もちろん音楽をやりにステージに上がるんだけれども、
なんというか、リングに上がっているみたいな感じがあるんだよね。

ちょっとしたことで吹っ飛んでしまうような
スピード感やパワーのあるエネルギーとともに
精密な手順や繊細なニュアンスがそこにはあって、
真剣勝負なんですよね。

今回は彼ら4人と僕だけになったこともあって、
よりストイックな感じがするほどです。
だけど、僕にとっては本当に楽しいライブになりました。
次の福岡もすでに楽しみです。


初日

2011.02.20 02:00

久しぶりの更新です。
なにしろ今日のために、
諸々の準備に勤しんでいたからです。

そういうわけで本日開けました。
Mr.Childrenのツアーでございます。

観てくれた人もいるかと思いますが、
ほとんどの人が観れていないので、
あまり多くは語れませんが、
とにかくいまのMr.Childrenとして
伝えたいライブというものが
こういった、そういったものになっているという感じです。

いろいろ聴きたい曲もあるでしょうが、
でもやった感じとしてはすごく充実感がありました。
これから来てくれる人たちに
とにかく僕は心を込めて演奏します。
もちろん彼らもそうだと思います。


kobayashi_20110220.jpg
初日、お疲れ様でした!






小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。