小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

ご無沙汰です。

2010.07.30 21:18

ap bank fes'10が終わり、
例年のように灰になり、だけど、だいぶん立ち直り方というか
その前の休み方のコツが解ってきて
今はもうすっかり仕事に復活しています。

今日発表されたので知っている人も多いと思いますが
Mr.Childrenのドキュメンタリー映画が公開されます。

このブログで、"2月の後半から4月いっぱいまで、
某バンドで匍匐(ほふく)前進のような作業をやっている"
と、何度か書いていましたが、
とにかく現在もその仕上げなどをしています。

9月4日から2週間限定ということなのですが、
なにはともあれ大きなスクリーンで大きな音で
観てほしいなという思いです。

タイトルは、『Split the Difference』

昔アメリカでレコーディングをしている時、
僕がエンジニアに「ギターの音を硬くしてね」とリクエストをすると、
ちょっと硬くなり過ぎたりすることがあるわけです。なので、
「ちょっと戻して」と言うと
「どれぐらいだ?」と返されたので
「んー、ハーフぐらい」と答えると
「Oh! Split the Difference」と返ってきて、
そんなことで知った言葉でした。

この辺のこともあまり最初に言ってしまうとなんなので、
追々このブログでも様子を見ながら触れていきたいと思います。



早速フェスの振り返り

2010.07.19 22:58

わかってはいるけれど、ちゃんと終わりはやってきて、
花火も打ち上がり、そしてその後アフターパーティーでは
「Save the Children Night」というようなコンセプトで、
My Little Loverのアコースティックライブもやりまして、
それがkoti marketの斜面を埋め尽くす人の前で、
ap bank fesの最後に相応しい、いいライブができました。
with Bank Bandギター小倉さんと一緒でした。

振り返ってみると、3日目はシャイで個性の強い
まぁ、ミュージシャンは大方そうだったりするけれど、
それが際立った人が多かったかな?

久保田利伸さん、エレファントカシマシ、Dragon Ashなどなど。
PUFFYはそこに入れていいのか悩むけれど。

いずれにしても、2ステージ制の良い部分悪い部分は、
これから検証が始まるんだろうけれども、
きっと悪い部分もあったでしょう、それは。
しかし、僕らから見た良い部分があまりにもたくさんありました。
つまり、この2010年のap bank fesは、進化した年だったと思います。

僕と櫻井君は本当に出ずっぱり。
とは言え、櫻井君はセンターで、
僕はそうではないからまだ楽だったけれども。
さっき打ち上げ会場で櫻井君とも話していて、
本当にたくさんのスタッフが支えてくれているんで、
そのスタッフの方々に、
単純に感謝したいというのとは違うんだけれども、
とにかくやっぱり感謝したいです。

僕と櫻井君が中心にいるため、
ちょっと動くと言っても大きかったり、
その時のスピードが早かったりするので、
周りのみんなは振り回されたりすることになるんだよね。
だから気をつけようってことでもないけれど、
そのことがわかってますます頑張ろうと、
櫻井君と言い合いました、かな。

でも、本当にありがとうございます。
これは本心で前から思っていて、今年確信持ったのは
お客さんがこのフェスを支えてくれているんだということ、
ここのお客さんの素晴らしさです。

誇りに思って良いことだと、本当に思います。
ありがとうございました。


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eco-reso talkの打合せ中


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Lee×kurkkuのホットパンツと、
My Little Lover×POC×kitsonのファブリック


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本日はPOCでつながる面々が揃いました


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3日連続大晴天


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ステージから下りてきたところ with 亀田さん&西村さん


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最後のBank Bandのステージ前


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with四家さん


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恒例の花火


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もう一発


2日目終了

2010.07.18 23:48

とにかく今年は晴天に恵まれてありがたいんだけど、
ちょっと晴天過ぎるかなと思うほどの暑さなんで、
本当にお客さんの体力、調子が心配になります。

数々の素晴らしいBand Actがあるなかで
彼らが最も暑い時間だったのではないだろうか?
フラワーカンパニーズのパフォーマンスを見ていて
暑さを乗り越えていけるエネルギーというかバイブがあって
人のエネルギーから受ける力、もしくは出す力を含めて
その懐の深さみたいなものをすごく感じたパフォーマンスでした。

気は心とか、心頭滅却すれば火もまた涼しだっけ?
つまり人間の気持ちや精神力っていうのは、本当に大きいんだよね。
それにしてもフラカンは、テクニカルに上手とかそういうのではなくて
とにかくその人間味が本当に素敵でした。

その後の真心ブラザーズ、バックバンドの小川文明さんも
あのユーモア含めて、独特な知性がいいですよね。

GOING UNDER GROUNDもこだわりあるポップ感が
ちゃんとお客さんに届いていたと思うし、
lego big morlも、彼らなりの新型ロック、
その意気込みとポテンシャルが伝わっていたと思います。

とにかく今年はBank Bandが繋いで
コーディネートしていくことやオーガナイズしていく範囲が減った分、
Band Actに委ねている部分があるわけですが、
それを繋いでくれているのがお客さんなんだと、あらためて感じました。

本当にap bank fesのお客さんは素晴らしい。
もっと褒めたいけれど、とりあえずこんなところにしておきます。


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eco-reso talkの台本を熟読中


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今日はap bank radioとコラボレーション


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ステージ袖にて、出番直前のlego big morlに激励。
ちなみに自分も出番直前


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熱心に見つめる視線の先にあるのは......


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lego big morlが映し出されたモニターが


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本編終了後にステージ袖から撮影


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ライブ終了後、そのまま小倉さん亀田さんと、
ラジオの生放送ゲストとして出演



小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。