小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

というわけで、

2010.11.12 23:50

Mr.ChildrenのDVD『Split the Differrence』が発売になりました。
見ていただけばわかる通り、
今年はこのレコーディングというか準備で始まり、
そのための練習と本番で、ap bank fes前までは
それで時間を取られていたんですよね。

リハーサルと本番の間があまりにも近かったので、
だからこそ余計に「2010年上半期はこういうことをやっていたんだ」
という、一塊な感じが強いものになりました。

まぁ実際はその半年というのではなく、
ほとんど毎年こんな感じですけどね。
現にその後もアルバムリリースに向かって
いろいろやっていても、メンバーの顔を見ていても、
『Split the Difference』となんら変わるところがないなと思っています。
淡々とです...いや、文字にするとちょっと違うので、
こつこつとです、と言い直してみます。

よろしくお願いします。



とにかく

2010.11.11 23:58

とにかく僕は、農業を始めるとしたら
その入り口の気持ちに立ってみようと思っています。
商品がどう売れるのかという、
アウトプットがあってインプットが成立するというのも
もちろん大事です。
あらためて有機農業が持っている摂理にも惹かれています。

ちょっとまだ解らないで言っているところも正直ありますが、
だけど、そこに近づこうという気持ちが今の時代は大事だし、
実はいつの時代も大事なんだろうなと思っています。
つまり自然との関わりのことですね、これは。

なぜできないのか、なぜこんな時代になっているかを
芸術や音楽やエンターテイメントで映し出していきたいです。
決して悲観的なアプローチじゃなくてね。
一見暗く見えたとしてもね。




ブランド品

2010.11.10 23:41

農業で魅力あるものというのは、
たぶん今で言えば"ブランド品"です。
外国から輸入される商品に対して、
高くても買いたいと思える物、
魅力ある農産物を作る、ということでしょう。

魅力あるブランド商品は、
それこそ近隣国などでも売れると、
経済ニュースなどでもよく見聞きします。

だけど僕の会社で働いている社員の人たちと話していると、
特に若い独身の人などは、
例えばスーパーマーケットの野菜売り場に行くと、
大体一番下の棚が安く売っていたりするので、
そこからしか買わないというような人もいます。

異口同音で、大体価格のことが
食品を購入する時の重要課題になっています。

つまりTPPのことを考えた時に
少数のブランド品ができたとしても、
例えそれが少しずつ増えていったとしても、
少なくとも僕には根本的な解決にはならないだろうと思うのです。

じゃあどうやったら解決するのか......


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小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。