小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

首相官邸へ

2011.06.13 22:55

首相官邸に行ってきました。

全体としてはすごくいい会だったと思いますが、僕は・・・
いやぁ、正直難しいものですね。
一応とっちらかったことを言うのもなんだなと思い、
原稿なんかも軽く用意したりしてやったのですが
(2日前のスペインでの村上春樹さんのスピーチを見たからなんだけど)、
あとで原稿を見ていた事が身内からかなり批判を食らい、
まぁよかれと思ってやったんですけどね。

内容も自然エネルギーが中心であり、
原発問題などは控えめにどうでしょうと言われたこともあり
僕は守ったんですが、ビデオ参加の坂本さんや、孫さんなんかは、
さすがに大物っぷりで全く無視。

まぁ次回から僕ももう少し考えを持って行動しようと思っています。
いずれにしても、勉強になりました。
これからもまだいろいろ続きそうですが、
今度はもっとぶっちゃけモードでいきます。

行ってきます

2011.06.10 22:50

この間総理大臣に対しての不信任案にまつわることを
ブログに書いたばかりですが、そのブログを見たとは関係なしに、
いくつか普段あまりくるようなところではないところから、
連絡がありました。
あ、別にどこかから脅された、というわけじゃないです。

結論から言うと、6月12日の日曜日になんと首相官邸に呼ばれました。
そこで、菅首相を囲むようなかたちで、
自然エネルギーを推進するための話し合いをすることになりました。

最初はいまの政局を考えて、どうしようかと思ったのですが、
政治がこの先どういう状況になるにしても、
一人の国民として、市民として、自然エネルギーを推進することが
この日本という国に必要だという思いは変わらないので、
人のせいや、任せっきりにしないで、
自分の役割を果たそうと思いまして、首相官邸に出向くことにしました。

菅首相以外は、孫正義さん、岡田武史さん、
そして、ap bank fesのトークステージなどでお馴染みの
枝廣淳子さんという面々で会談します。
坂本龍一さんも、ビデオコメントで参加するということになっています。
まぁ、何しろ慣れないことなので、どうなることやらと思いますが、
出席者の方々と連絡も既に取りつつ、政局とはある意味関係なく、
これから国民の声を反映させる場をつくることが
大事だと話し合っています。

ここからの長いエネルギーシフトの未来は、
まだまだ長い道のりだとは思うけど、
僕らは、本当に原子力に頼る未来から、
少しずつでもいいから離れて行った方がいい。
このことは僕が生きている間、ずっと言い続けられることだと思うし、
これをたまたま読んだあなたにも同じように思って欲しいと、
こんな言い方をするのは、このこと以外ないと思うけれど、
そう思っています。



(詳しくは、首相官邸のホームページをご覧ください。
ネット中継もあるみたいなので。)




思うこと

2011.06.04 23:46

大体アンケートを取るたびに
支持する政党がないというのが国民の半数ほどいて
支持しているという人だって
仕方なく言っているだけかもしれない、というのが
日本の政治の実情です。

つまり、過半数の人が支持できる政党がないのに、
党同士の争いの中、与党政権が決まり、
与党の代表が国のリーダーになるという
この国の仕組みは、機能していると言えるのだろうかと
前からかなり疑問でした。
本当にいずれ国民投票で首相を選べるように
できるといいと思っているんですけどね。
まぁもちろん問題もあるでしょうが。

随分前からそんな感じだったと思うけれど、
今回の内閣不信任決議騒動は、
相当みんなだるくなったのではないでしょうか。
放射能を浴びていると、ぶらぶら病になるらしいけれど、
今回かなりぶらぶら病が蔓延したんじゃないかと思うような、
そんなやり切れなさです。

二日くらい経って思うのは、
報道でも誰かが似たようなことを言っていたと思うけれど、
岡田幹事長が二人の話を聞いていたならば
そもそもあの時の二人の立場や、食い違いや
言いたいことの距離がわかっていたはずだから、
投票後の会見で、あそこまですぐに菅さんの立場にならないで
菅さん鳩山さんの間の調整にまわるべきだったと思います。

あれで菅さんがはっきりと
辞意のタイミングを表明していないと言ってしまえば、
売り言葉に買い言葉になってしまうし、
それが鳩山さんの、岡田さんや菅さんに対する
「嘘つき」や「ペテン師」発言になるわけで。

どれだけのことを思ってやられたかはわからないにしても
とにかく浜岡原発を止めたことや、
原子力エネルギー政策を見直す発言をされたことが
無効になるようなことがないようにしなければいけないと思います。

それにしても、このお二人の周囲を見渡しても、正直いまいちですよね。
小沢さんにしても谷垣さんにしても、いまいちなのは否めない。

この時期になんで不信任決議案を
つきつけないと気が済まなかったのか。
やることは他にあるでしょうと思っている
多くの被災者の気持ちと、僕もおなじ気持ちです。




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小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。