小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

最近の近況

2012.03.08 00:56

なんとなく推測している方もいると思いますが、
リハーサルの真っ最中でありまして、
体がいつものようにやや飛ばし気味で
疲労を感じ出している時期でありますが、
とても充実しています。
プロデューサーというのが、僕の生業だと思っているけれど、
本当にミュージシャンでプロデューサーでよかったと思います。

ところで、実は数日前に帰国したのですが、
結構海外に行ってまして、
ひとつはNYでミスチルのベスト盤の
マスタリングの作業というのがあって、
結果、本当に素晴らしい出来になって、本当によかったのですが、
その後、フランス、モルジブ、シンガポールへと廻ってきて、
2週間ほど日本を留守にしていました。

フランスは、ローヌ地方というところに行き、
ざっくり言うと、オーガニックワインの作り手として、
高い評価を受けている日本人のワイナリー経営者、
大岡さんを訪ねてきました。
他のワイナリーもいくつかのぞいて来ましたけどね。
その大岡さんとの出会い、ワイン作りの現場としての話は、
後日また取り上げたいと思います。

その後モルジブに行ったのですが、
モルジブは元々環境に対して意識の高い国で
(小さな島々が温暖化で沈む危険性も含めて)、
僕がダイバーとしてモルジブが好きなことも含めて、
本当は国の人と親睦をするような機会があるはずだったのですが、
なんといまから3〜4週間程前にクーデターが起きて
大統領が交代するということが起こってしまい、
なくなってしまったのでした。

久しぶりにしっかりダイビングはしてきました。
かなり大きな2匹のマンタを見ることができました。

それで最後に立ち寄ったのがシンガポールで、
実はちゃんと訪れたのは初めてだったのです。
なんとなく文化的な歴史が浅いというか、
お金主義が強いというか、too muchクリーンな国というか
正直つまらなそうな国、という印象があったのですが、
それがそうでもなかったのです。

今回NY、フランス、そして世情も不安定なアジアの小国モルジブ、
そして経済の急成長とをとげているシンガポールを廻って、
かなり複雑な思いを含めて帰国したという感じです。

これから思い出しながら、このブログを通じて、
少し言葉にまとめてみたいと思っています。



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小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。