小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

突破口

2012.05.04 23:18

いろいろありますが、社会のあり方に対して
みんな一人一人が責任あることは間違いないと思うし
人任せでいいということではありません。
だから僕は社会に対して関心は持ち続けるし、
みんなにも持ち続けて欲しいと思います。

それが市民参加型による
政治の仕組みを構築することなのか、
そもそも政治の変化に委ねることから
始まるのかどうかがよくわりません。
多分、もっと多くの心に響いたり、
映ったりすることがあると思うし、
そこと向き合って行ったり、響き合ったりすることこそが
重要であるという気も、相変わらずしています。

だけど、突破口は必要ですよね。
そこから代わっていく、流れが生まれていく、
もちろんいい方向へ向かいたいけれども、
いろんな弊害も出てくるのでしょう。
繰り返しになるけど、
何かが突破口になっていくのだと思います。

それがまず、政治システムが大きくかわることから始まるのか、
やや他力本願な感じもするけれど
アメリカの体制自体が、
今回の大統領選挙以降で変わっていくことで、
結果糸口になるのか。
アジアの中で、新たな連帯や政治的連鎖の潮流が生まれるのか。

いずれにしても歴史は、予想通りには動かないものですよね。
この国の2012年が、こんな年になるというのは、
到底予想できなかったはずだし、
しかし、そこで確実に思うのは、
フクシマの悲劇は間違いなくリアルで、
そこを無視したり、無関心で生きていくのはできないというか、
逆にどこかで繋がりを持っていかなければ、
未来に対して嘘になるという想いがあります。



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小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。