小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

LIFE(ライフ)

2010.05.17 21:38

Salyuの新曲のタイトルが「LIFE(ライフ)」であるということは
前回のブログでもお伝えしましたが、
今日は何故この言葉に行きついたのかについて
触れてみたいと思います。

言葉というのは難しいと思っていて、
定義したりカテゴライズしていったりすることって
わかりやすいんだけれども、
言葉の意味が指し示している枠からはみ出しているのが
世界だなあとも思うのです。

カテゴライズ以前の繋がりが、もともと当たり前、
というところがあるでしょ。
特に東洋の文化というのは。
昨年インドに行って感じたのは、
仕分けしたりする便利さ以前の
あるがままのあり方とか繋がりなんです。

「カレー」っていうのも、
料理名やジャンルがあったわけではないらしいんですよ。
西洋人が名付けたインド風の料理だったらしいのです。
僕はカレーのことはそこそこ詳しいので、今度能書き言いますね。

それはともかく、ここからは僕の想像なんですが、
アジアだけでなくて、西洋文化、
例えばきっとキリスト教の始まりなんかを辿っていったりすると
どこかでそういった、ありのままを想像する感覚が
あったのではないだろうかと思うのです。
そこで僕が最近、たまたま目につけたのが
「LIFE」という、英語だけれど
曖昧なまでに広い意味を持った言葉でした。

「LIFE」って僕らが想像する定義を
はるかに超えたものを指し示している、
つまりは意味が広いじゃないですか。
で、何を指し示しているというよりも、
いろんなものを繋いでいるという気がするんですよ。
まぁ試しに辞書で調べてみてください。

言葉として改めてすごいなと思ったりするんですが、
今回は敢えて日本人として「LIFE(ライフ)」と、
読み仮名込みで、僕たち日本人としての世界観を表している
世界の繋がりとして、ふたつ括りで表現してみました。


kobayashi_0517.jpg
発売できる日を楽しみにしていてください



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小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。