小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

Bank Band リハーサル終了

2010.07.08 02:42

Bank Bandのリハーサル最終日。
毎年目一杯やったうえでの
最終リハだからなんだろう、と思うのだけれども、
慣れてしまうこともないというか、
いい意味での一息ついた充実感、みたいなのがあるんですよ。

僕ら、僕と櫻井君は
明日からミスチルの仕上げがあるんだけれども、
なにしろBank Band & Great Artistsとのセッションは
リハーサルスタジオの中に人が溢れているのですが、
それらの人がいよいよ現地リハ〜本番にむかって
つま恋へ移動するんですよね。
なんとも言えない、"いよいよだな"という感じがあります。
そして明日ミスチルのリハになると急に人が少ない。
それもまたいいんですけど。

ちなみに、今回出演してくれるバンドの中で
THE BAWDIESというバンドと対談をしました。
詳しくは近々このウェブで対談模様が上がるので見てほしいです。
櫻井君も出演するバンドと対談をやっています。

実は僕はもう一組、あるバンドと久しぶりに今回会えるので
対談する方向で進んでいるのですが、
どうもスケジュールが大変で、さてどうなるか......。



kobayashi_0707_a.jpg


リハーサル9日目

2010.07.06 23:08

ブログをやる余裕がほぼない状態ですが、
音楽はものすごく膨らんだり、
生き物のように日々動きを新しくしています。
考えてみれば、Bank Bandイコール
"ap bank fesバックバンド"という定義を
音楽的な喜びで毎年更新中ということなんだよね。

まぁでもシンプルに音楽を奏でて
楽しんでいるということなんで、
今年もいろんな垣根を超えて音楽が膨らんでいて、
それがもうじき、つま恋の空の下に
降りるというか立ち上がるというか。
すいません、そんな感じです。

今日はリハ終わりで
Bank Bandのメンバーとkurkku 3で会食中です。


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リハーサル中に誕生日を迎えた4人!

SLAPPY(スラッピー)の続き

2010.07.04 02:49

そういえば、スラッピーの続きなんだけども、
前も言ったけれど、この話を思い出したのは、
lego big morlのレコーディングの時にスラッピーの話をしたんですね。

いまの時代って、コンピューターがあるので
物理的には楽曲の方向性とかアレンジとか音質音量のバランスなど
原理的には無限に試すことができるわけです。
無限にと言いましたが、一生やっている人はいないけれど、
ある程度のことまでは試すことができるという、ね。

このワンピースにはどんな靴が似合うかみたいなことは
お金や暇のある人、増して若かったりすると、
いろいろ試したくなるかもしれないし、
話を音楽に戻すと、ビートルズのデビューの頃って
確かトラックって4つしかなくて、まぁそこから増えていくんですけど
僕らがミスチルで『深海』を作ったり、
YEN TOWN BANDでアルバムを作ったりしたウォーターフロントスタジオでは
音質はアナログサウンドにこだわって、敢えて16トラックという
少ない数のレコーダーを使っていたわけなんですよ。

そういう少ないトラックでレコーディングすると
つまり何回もやり直したり、取っかえ引っかえできないので
初期衝動や最初にイメージするものが、研ぎ澄まされてくるのです。

で、その時のエンジニアプロデューサーが、僕にこう言ったわけです。
それは、YEN TOWN BAND『Swallowtail Butterfly ~あいのうた~』を
ミックスしている時でした。

続きは次回。


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昨日のリハの模様



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小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。