小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

つまり、、、なんなんだ

2011.06.17 23:45

つまり、この間首相官邸に行って、僕が期待していたのは、
自然エネルギー推進のために、
思うようにいかない現在の政局など
それに対して我々がどうすればいいのか、というようなことが、
もっと見えてくるかもしれないということでした。

しかし、実際は違って、
もっと保守的なオーラに包まれていたんだよね。
つまり、それは、首相官邸というのは、
「国民のためにある」というような感じで、それが大前提というか。

それはある意味で孫さんの経済の新しい方向は
「国民がみんな幸せになるために」ということなんだよね。

これに対して、正直言うと僕が言いたいのは逆で、
本質的なことは国民一人一人の問題だということ。
僕から言わせれば、首相官邸もある意味孫さんも、
依存してしまう対象なんだよね。

もちろん依存が全くないとは思うけど、
例えばこういう例を挙げてみようか。
「こうやって生きればお前は失敗しない」
「こんな偏差値じゃお前はいいところへ行けない」
「あなたが頑張るために出世するために、お母さんは頑張っているのよ」
例えばこんなことを言う親や教師がいたとする。
で、僕は正直こういう親や教師は、
その人がいなくなればいいという訳じゃないけど、
こういう話が例えばなくなったとしたら、
人やつまり若い連中はなんとかやっていくしかない。
もしかしたら、うまくいかないかもしれない。
だけど生き物だから、適応してやっていくんだと思うんです。
無きゃ無いなりに何とかやっていく。

一方で、社会は同じような価値観をみんなに飲み込ませるために、
消費の欲望を均一化しようとしていると思う。
難しく言っちゃったけど、つまり「あたりまえ」というのがいっぱい生まれて、
それが変えられるのが嫌になっていく。
そうやって僕たちの世界に益々「あたりまえ」が築かれていってしまう。

上からふってくる「こうしなさい」と、身の回りに溢れる「あたりまえ」。

俺は、この感じが昔から嫌だったんだよ。

だからなんとかしようとしているんだと思う。
だけど、依存が必要な人もいるんだよね。
傲慢で言っている訳じゃないんだけど。

BACK
NEXT

小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。