小林武史によるダイアリー。日々の出来事や、現在進行中のプロジェクトについて、今考えていることなどを綴ります。

少し遡って話します

2012.02.23 02:08

そもそもfood kurkkuがなんでできたかを話すと、
少し話を遡らなければならないかな。

そもそも平たく言うと、「ap bank」はお金の使い方で
サステナブルな未来をイメージするみたいなことがあるわけですが、
その消費意識を変えていくために取り組んでいる、
いろんな方々に融資するということをやっていたわけで、
その後、その実践の場であり、自分たちが責任を負っていく
モデルケースをつくろうということになって、できたのが「kurkku」なのです。
(前にも言いましたが、kurkkuの資金の出所は、ap bankではありません)

kurkkuで何をやるかと考えた時に、
僕の中で音楽の次に実感として伝わるのは、
というか、そもそもそれがないと生きていけないという前提としては、
より強くもあるのが「食」なわけで、僕らはまず最初に、
食の大きな循環の中の消費部分にできるだけわかりやすく、
だけど、比較的立ち上げやすいものとして、
kurkkku kitchenというレストランから始めていったわけです。

その時から僕の頭の中には、いま僕らが提唱している
Food Relation Network(フードリレーションネットワーク)
という構想がありました。
その後、生産にいよいよ参加していくことになる
農業法人「耕す」ができました。
そして、今回の「food kurkku(フードクルック)」という
スーパーマーケット的な存在ができる必然が生まれたのです。

これで循環の輪が段々と密度が濃くなっていくというか、
そこで働く人や、消費してくれるお客さんも含めて、
いのち・食の循環が、少しずつ感じられるように
なっていくんだと思っているのです。

続きはまた明日。




ようやく発表できます

2012.02.21 23:53

kurkkuは、今度「food kurkku(フードクルック)」
というものを立ち上げることになりました。

そもそもap bank / kurkkuでは、
Food Relation Network(フードリレーションネットワーク)
という活動をやっていて、食の連鎖、つまり、いのちの連鎖が
もっと見える社会を目指そうという思いで、
いろんな働きかけをやっているわけです。
そのリレーションの中の直接食材を買える場所、
つまりスーパーマーケットにあたるようなものを
立ち上げることになりました。

それが「food kurkku」というわけです。
記念すべき1号店は、東京の神宮前にて
ナチュラルローソンとのコラボレーション、
ジョイントというかたちでオープンします。

日にちを言うのを忘れていましたが、
グランドオープンは2月27日(月)午前7時~です。
「ナチュラルローソン&フードクルック」
というかたちでオープンします。

そしてもうひとつ、
kurkkuの飲食店としては5番目になるのですが、
「kurkku cave(クルックカーヴ)」というお店が
スーパーの地下に入ります。
目玉は、最近のap bank fesやイベントなどで、
kurkkuを注目してくれている人達は知っていると思うけど、
例のハンバーガーが、昼夜と食べられます。

更に詳しい人は、お気づきかと思いますが、
kurkku kitchenの初代シェフの諸橋新之助が
kurkku kitchenを離れて(離れて既に2年程経つのですが)、
放浪と試行錯誤の上、たどり着いたのが、
この「kurkku cave」ということになります。

僕としては、そもそもkurkkuをつくるときに、
わかりやすく美味しい野菜とお肉が食べられる店がいいと思っていて、
(どの程度健康的に愛情を持って育てられた
素材なのかが、一発でわかるじゃないですか)
このkurkku caveは、更にそれを追求した、
しいて言えば、赤ワインにより合う店になればいいな。
そして、この店は本当に生活感に密着した
店になったらいいな、と思っているのです。

つまり、こだわったスーパーやコンビニがあって、
買い物に行ったついでに、ちょっと食事をして帰るとか、
食事をした後に、必要なものをちょっと買い足して帰るとかいう、
日常使いの店ですかね。

上のスーパーとの連動感もそうですが、
おそらく笹島シェフや奥田シェフなど、
僕らのブレーンを含むFood Relation Networkの
カジュアルな交流の場所にもなるかなと思っています。
カウンター席のまわりは、ビストロやバールの
kurkkuらしい形というのを、展開していける店になるかなと思っています。




貴重な存在

2012.02.18 21:32

前回のブログでも書いてますが、
今度のSalyuのアルバムは、
タイトル「photogenic」と言います。
客観的にみてもいいアルバムだと思うのですが、
みんなはどう思ったのでしょうか。
ぜひご意見お待ちしております。

Salyuのライブも観に行ける人は、
ぜひ観てほしいなと思います。
今回はギターの名越君をはじめ、
しばらくぶりのSalyuバンドのライブで、
残念ながら僕は参加できないのですが、
唯一無二のSalyuワールドに浸れると思うので、
ぜひお誘い合わせのうえ、、、です。

ふと思うけれど、時々Salyuを雲の上の人種というか、
現実的なところと違う人というような印象を持つ人がいますが、
でも、音楽っていうのは、僕らが現実で与り知らぬ場所と
交信したりするものだと思うのですよ。
Salyuは占い師のような仕事ではないけれど、
確実にシャーマン的な存在でというか、
本来ミュージシャンってそういうものだと思うのです。

いずれにしてもSalyuは、本当に貴重な存在だから、
そしていまのSalyuが、いつまでもいまのSalyuでは
あり得ないので、ぜひこのブログを見て
ふーんと思う人は、ぜひライブを見に行ってやってください。



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小林武史

音楽プロデューサー、キーボーディスト。Mr.Childrenをはじめ、日本を代表する数多くのアーティストのレコーディング、プロデュースを手がける。映画『スワロウテイル』(1996年)、『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)、など、手がけた映画音楽も多数。2010年の映画『BANDAGE(バンデイジ)』では、音楽のみならず、監督も務めた。03年、Mr.Chilrenの櫻井和寿、音楽家・坂本龍一と自己資金を拠出の上、一般社団法人「ap bank」を立ち上げ、自然エネルギー推進のほか、「ap bank fes」の開催、東日本大震災の復興支援など、さまざな活動を行っている。